日本の経済が急速におかしくなっている!!

戦後の日本は一生懸命働いて車やテレビをアメリカに輸出した。アメリカは輪転機でドルをどんどん刷って車やテレビを買って人生を楽しんできた。こうして、アメリカは膨大な赤字を抱え日本は経常黒字を溜め込むことになったが、本来、日本はもっと外貨を円に替えて日本の国内で消費して生活を楽しめばよかったのだが、そうするためには大量のドルを売って円を買うことになるので、どうしても円高になってしまい輸出しにくくなる。アメリカの核で守ってもらっているという気兼ねもあって、ドルを円には替えずに米国債を買ってきた。

そもそも日本の政策は、極力円安に押さえ込んで企業に輸出させる政策をとってきた。グローバル企業に育った大企業が日本の経済を牽引してきたが、これらの大企業は外国との競争に勝つためにと、従業員の給与を抑え、下請けからの納入価格を極力抑えてきた。その結果、国内では一向に個人消費は伸びず、いつまでたっても輸出頼み、将来価値がなくなってしまうであろうドルを1兆ドルも抱え込むということになった。つまり、政府は円安・金利安政策をとって、グローバル企業優先、国民生活犠牲の結果、膨大な外貨準備高になったのである。

事実、経済学では、経常黒字は国内の貯蓄(=所得金額−消費金額)のうち、設備投資など実物投資に使われなかった残りと等しいとされています。つまり、経常黒字の大きさは国内投資が不活発なことの裏返しなのです。外貨準備高が大きいということは日本国内の経済状況がそれだけ不活発であることを示しているともいえるです。

このような構図が長年続いた結果、外国から見て、日本のマーケットは魅力のないものになり、投資対象からはずされつつある。株安による逆資産効果でますます国民の消費意欲が減退し、それが設備投資を減らすという非常にまずい回転が始まっている。かてて加えて、米国の核の傘を必要としない、むしろ排除したい中国やロシアがドルという外貨を急増しつつあり、中ソがドルを売る側に転じたら、ドル急落は必然で、その時日本の1兆ドルは実質いくらになっているのでしょうか。誠に憂慮せざるを得ないというのが現状です。