地球は瀕死の状態で発熱がとまらない。その特効薬は原子力発電らしい

「20世紀は石油の世紀、21世紀は水の世紀」といわれて久しいが、先日の日経新聞によれば、「水市場は25年に世界で100兆円といわれる規模で、自動車に匹敵する」という。大変なことである。

 BRIKSと呼ばれる国々がアメリカ・日本などの先進国を急追しており、水の需要は増えるばかりである。工業用に使われるのは無論のこと、それまで雑穀で済ませていたものが食生活の向上により肉食が増えるなど、一般家庭用の消費量も急膨張しているのだ。

 おいしい水は今後ますます希少価値を高めるとともに、海水や下水から作る造水産業が、国家的なプロジェクトとして注目を浴びることになろう。

 20世紀は石油をガブ飲みして急激な経済成長を遂げたが、その結果、今後ますます「地球温暖化」という後遺症に悩まされる度合いが深まることと思われる。

  

ガイアの復讐

ガイアの復讐

 著者のジェームス・ラブロック氏によれば「今の地球は瀕死の状態であり発熱がとまらない。その特効薬は原子力発電のみだ」という。

 石油の過剰摂取によって原子力という過激なクスリをのまなければならないほどの症状になってしまっている。21世紀は水の取りすぎによって、何か後遺症がでなければいいが、と思うばかりである。