日本人のミネラルウォーター消費量はヨーロッパの10分の1

07.7.21の「週間ダイヤモンド」によれば、先進国での一人当たりのミネラルウォーターの消費量が示されております。日本は、この20年間で20倍と突出した伸びを示しておりますが、一人当たりの消費量からみればまだまだです。

 昨年なども年率20%以上伸びたようですが、一つの「ミネラルウォーターというカテゴリー」が「日本という巨大な単位」で20%にも達するということは驚異的な数字というべきでしょう。そのため、各大メーカーが、一斉に相当な設備投資をしており、今後ますます競争が激しくなることでしょう。
 
幸い「温泉水99」の場合は非常に特長のある商品ですので、ミネラルウォーターへの競争が激しくなり、お客様の関心が高まれば高まるほど、それ以上に売上が伸びると思っております。

       

ついでながら、この週刊ダイヤモンドが「隠れた水輸入大国・日本の現実」というタイトルで興味深い記事を載せているのであらましを紹介します。

今後も、中東とロシアの石油・天然ガスに頼らざるをえない。だが、最もエネルギー資源が集中する中東には、塩分を含まない淡水がないに等しく、常に水問題と戦っている。 そこで、地中から化石燃料を掘り出す際に一緒に出てくる塩水や海水を、人間が飲んだり農業用水に使ったりできるように淡水化する。中東では、大量の化石燃料を燃やして淡水を生産しているのだ。

中東ばかりでなく、中国でも水不足は深刻化している。 上海などの一部の近代都市では上下水道を整備する動きがあるが、その他多くの地域ではインフラは整っていない。仮に、13億人の民が先進国並みに水を使う生活を志向した場合には、将来的な食料生産にも影響を及ぼすことは間違いない。その結果、食料不足による食料の奪い合いの図式になるが、それは見方を変えれば水資源の奪い合いでもある。
 
日本の水需要量は、過去40年間で2倍になった。地球全体では太古から水の総分量はあまり変化していない。人間に使い勝手のよい水は偏在しており、パイプラインやダムでもなければ、なかなかためておくことも難しい。
それにも増して問題なのは、カロリーベースで40%の食料自給率である日本は、大半の農作物を海外からの輸入に頼っている。沖教授(東大生産技術研究所)のグループが試算した結果によると、輸入した牛肉や、コメや麦などの農産物を育てるために使われる水(仮想水)の量は、年間640億㌧である。一人が一日に使う分量に換算すると、なんと1460㍑になる。日本人は、世界の水を毎日一人当たり1460㍑も輸入している計算だ。 日本国内で農産物の生産に使われる潅漑用水の量は、年間590億㌧なので、仮想水の年間640億㌧は優に上回る。日本は、経済力で水や食料を確保しているだけであり、水があり余っているわけではないのである。
作物を1㌔㌘生産するのに必要な仮想水の量を挙げると、コメは精白米なら3600㍑、玄米なら3300㍑、小麦は2000㍑、トウモロコシは1900㍑、大豆は2500㍑、大麦は1900㍑になる。
畜産物についても同様に1㌔㌘当たりで、鶏肉は4500㍑、豚肉は5900㍑、牛肉(和牛)は2万1400㍑、牛乳は560㍑、鶏卵は3200㍑になる。呑気に構えている場合ではない。たとえば牛井1杯には1890㍑もの水が必要でその殆どを日本は輸入しているということになる。

例えば1キロの牛肉を生産するのに外国では20,000リットルもの水を使って日本に輸出してくれているのです。その分、水を輸入しているとも言えるわけで、ただでさえ世界的に水不足の中にあって、大量の食料を輸入するというのは大変問題があるといわざるを得ません。世界にあまり迷惑をかけないように、或いはまた、そのうち世界から食料を輸入できない日が来るかも知れません。日本自身の将来のためにも、食料の根幹は国内で生産する、ということを真剣に考えなければならない時が来ているような気がします