中国やインドは水不足で経済成長はもはや限界?

先日の私のブログに珍しいことに中国への輸出してはどうかというコメントがつきましたので、正月休みに世界の水事情について考えました。

中国では全長5000kmの黄河はたびたび断流しているという。断流とは、川の水が上流でくみ上げられてしまうため下流では涸れてしまっている現象をいう。レスター・ブラウンは既に13年も前に、その著「だれが中国を養うか」の第5章「深刻化する水不足」で、水の使用量は「今世紀(20世紀のこと)半ば頃までの6倍に達しており、水需要を満たしているのは枯渇への道をたどっている地下帯水層である」と指摘指摘しているが、今後所得が二倍になればそれだけの水を必要とするのである。13年前既に枯渇しつつあると指摘されている地下水。新聞などでは10年には石油の消費量が米国を抜いて世界一になると言っているが、水がなければどうにもならないのである。これ以上どのようにして賄うというのだろうか。私は中国の成長はもうそろそろ限界ではないかと考えている。

インドでは、2000万本の井戸で地下水を汲み上げ、生活用水10%、工業用水20%、農業用水70%の水を使って、これまで人口増大を支えて来たが、ここへきてインドの地下水の水位が急激に下がって井戸の水が枯渇し始めており無理に無理を重ねた結果、深刻な塩害にあっている。特に、農業用水はこの100年間で6倍に増えたが、今、この農業用水が非常に大きな問題にとなりつつある。


石油の高騰、サブプライムローンなどもあるが、水不足という大きな要因によってそれほど経済は伸びないかも知れない。

    

だれが中国を養うのか?―迫りくる食糧危機の時代 (ワールドウォッチ21世紀シリーズ)

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