ウクライナ侵攻などという暴挙はどうして起こったのだろうか。(その1)

近年、「民主主義国家が衰退、権威主義国家の躍進」などという記事が目に付くようになった。たとえば、2020年の国連人権理事会では、中国の香港国家安全維持法について、「中国に反対」としたのが日本や欧州などの27カ国だったのに対し、「賛成」は何と53カ国にもなったという。賛成の多くが権威主義的な国だったり、中国から巨額の支援を受けている途上国だったという。

独裁国家は、一人で決めるのだから、即断即決だし、施政者にとって意のままになるのだから、権威主義の中国の方が、人気が高くなるのは否めない。

しかし、民主主義は、遅いとか優柔不断などの面があるかもしれないが、この度のようなウクライナ侵攻などという暴挙は起こらない。なぜならみんなで決めるのだから革新的なことはできなくとも、常識的な線に落ち着くのではないだろうか。

我社の場合は、はばかりながら、独裁の欠点を除去すべくこんな風に決めている。

「SOCはTV会議といって、立派な大きな会社では常務会とか言っているようですが、新しいことはTV会議の7人の合議制で決めます。提案は担当の責任者からなされますが、結論はみんなの衆議によって決まります。そして、単に決めるだけではなく、その決め事に7人全員が責任を負うことになっております。そのため、7人全員が結構真剣に、何しろ自分にも責任がありますから、「あのシマはオレには関係がない」などと言っておれません。垣根をなくしたバリアフリーで、自由な立場で、侃々諤々丁々発止意見を言い合います。社長がいれば皆が何かと気を使いますので、社長はおりません。最近はダイバーシティとか多様性と格好よくいっているようですが、そうすればおのずと、不自然、不合理なこと、ムリなことは排除されて、納入業者や従業員などステークホルダーのみなさんに、迷惑のかからないような自然と正しい結論になるという会社の知恵なのです。月1回の頻度ですがもう長いことやっております」。(月2回のミーティング議事録より)

 

こんな風に、ロシアもプーチンを外してみんなで決めれば、ウクライナ侵攻などという暴挙は起こらなったのではないだろうか。