余りの贅沢はやめた方がいい

数年前、ドバイに行ったとき、何億もする建設中の別荘やマンションが完売していた。どんな人が買っているかときいてみたら、中国、ロシア、ウクライナ、インドだという。「あのウクライナが!?」とびっくりした。これらの国はいずれも一般国民は貧乏で、テロや一揆、デモなど紛争が絶えない。一般の国民を犠牲にして一部の人だけが大した働きもないのに巨大な私腹を肥やす。指導者は金を外国に移す。国民は貧乏にあえぐ。ロクなことはないな・・・と思った。


そのウクライナは今、国を二分する大暴動だが、共産主義を脱して市場主義を取り入れたはいいが、国民の生活は一向に良くならず「不平等が広がるばかりで却って昔の方がよかった」という人達が親ロ政権を選んだが、これがまた汚職・蓄財で大統領の息子の資産は500億円にもなったという。その結果、「それでも昔の共産主義の方がいい」という人と、「汚職蓄財は我慢ならない。親欧に戻すべきだ」という人が、半々と拮抗しているようだ。ヤヌコビッチの前は親欧だったのだから、どちらにしても余りいいことではない。

韓国を代表するサムスンヒュンダイ、LGは既に外人に株を過半数取られてしまっている。韓国人の富裕層は外国に法人を作ってサムスンなどに投資しているという。本当に自国を守るという意思がないから、身の安全なうちに外国に資金フローさせておこうというわけである。とすれば雇われている経営陣は従業員を見るのではなく外人株主をみる。自国民のために働くのではなく外人株主のために働く。その結果、給与はできる限り安くする。
 一銭にもならない安全教育はゼロ、安全装置などは一銭にもならないうえに金ばかりかかるからこれまたゼロ。従業員の給与はできる限り安くする。排水を浄化するなどという無駄なことはしない。こうして巨悪は富む。オーナーや、見て見ぬふりをしている官僚群、巨額の政治献金をもらって政権についた与党。何から何までどうしようもない程の退廃ぶりだ。もう国の体(てい)をなしていない。中国も同じようなものだ。こういう国は必ず事件が起きたり、問題が起こる。