橋下知事さん頑張ってください

明治維新に始まった中央集権体制は、先進国をキャッチアップするという大きな役割を果たしてきたが、日本はGDPが世界第2位となり、一人当たりのGDPでも2位とか3位になったといわれる1990年頃から急激に悪化し始め、今ではGDPは来年中国に抜かれて3位になりそう、一人当たりのGDPは23位まで落ちたという。

明治以来の官僚統制が目標を失い、政治家は頭の切り替えができない、いつまで経っても縦割り行政・補助金天下りから脱却できない結果である。昭和34年の知事会で、直轄事業の地方分担金について問題提起されたらしいが、50年経っても全然変わっていない。やっと小泉政権三位一体改革が提唱されたが中途半端なものに終わってしまい、世の中は身動きの取れない、こう着状態になっているから、GDPが伸びないのは当たり前のことである。

こういう中にあって、橋下・東国原両知事による地方分権霞ヶ関のあり方を問題提起し、大方の国民世論を喚起した功績は絶大である。東国原知事の、自民党の総裁になって云々というのは、毀誉褒貶は世の常、色々評価が分かれており私も賛同できない部分の方が多いが、国民の目を向けさせた功績は、認めなければならない。がしかし、余りにもあっ晴れなのは橋下知事である。お若いのに大阪府庁に単身乗り込み数々の改革を行いつつこのたびの提案である。

今は管理社会、何から何まで中央で決める。これが極めて効率が悪くなっているのである。私は一介のサラリーマン時代から、「本社の優秀な人が全国一律に仕入れる品より、たとえ能力が多少劣っていたとしても現場の人が仕入れる商品の方が売れる」と主張してきた。それにも増して、本当は本社と地方の仕入れ担当者と、実際はどちらが上なのか判然としないのである。ある一つの方法で、こちらの方が本社と決めただけで、その結論が間違っていた例など、見飽きる程も見てきたからである。

「先進国」という目標がなくなった今日、日本がどちらに進むべきか、みんなで真剣に考える時だ。国家の目標も決められないのに中央集権で良いわけがない。身近の地方に任せたほうが、まだ増しなのは自明の理である。
橋下さん頑張って下さい。若ければいいなどということは決してないが、こういうことは若くなければできない、というのも事実です。要望書を並べても何にも変わらないのは、50年経っても直轄事業の分担金が全然変わらなかったことからも明らかです。、どちらか100点ではないにしても、あなたのおっしゃるように、白黒はっきりさせなくてはならないと、私は思います