オリオン座のベテルギウス

冬の今、夜中に目を覚ますと、中天近くに大きなオリオン座が立ちはだかる。寝床からこのオリオン座をしばし眺めるのを楽しみにしている。中でもオリオンの右肩の一等星ペテルギウスは、余りに高いので、窓辺近くににじり寄らなければ見られない。
このペテルギウスが興味深い。何でも地球から640光年の距離にあり、大きさは木星の軌道とほぼ同じというから、見当もつかない。この赤い星は、もう生命の99.9%尽きかけていて、いつ新星爆発してその命を尽きるか判らないという。つまり、ペテルギウスの640年前の姿を今見ていることになるから、今の瞬間、もう既になくなってしまっている可能性もあるという。丁度640年前に爆発していたら、これからその様子を見るということになる。何でも、半月よりも明るく、数日間は昼でも小さい点として数か月ほど輝いて見えるというからスゴイ。

画像は1975年刊行の堀源一郎著「宇宙と星99の謎」より
余談ですが、私はこの頃よりペテルギウスと覚え込んでおり、実際は「ペ」でなく「ベ」だということを最近になって知りました。


冬の夜空に、是非ベテルギウスを仰ぎ見てください。
では、良いお年をお迎えくださいませ。この一年ありがとうございました。