安住財務相の議員年金発言には本当にガッカリした

安住財務相は5日の衆院社会保障・税一体改革特別委員会の質疑で、篠原孝氏(民主)の質疑の中で、議員年金廃止に話が及ぶと、安住氏は「当時は冷静さを欠いていた」と、議員年金を廃止すべきではなかったとの考えを示した。議員年金は、財源の7割が国庫で賄われ、保険料はわずか10年間納付で支給を受けられた。このため、民主党などが「特権だ」と批判して2006年に廃止されたものである。それ故、野党席からは「議員年金やめろと言ったのは君らなんだぞ」などと激しいヤジが飛んだ、という。私はこのやり取りを聞いて、本当に心からガッカリした。「もう民主党はダメだ」。

実は、2009年の民主党代表選挙の際、「代表選では国会議員だけに限らずもっと範囲を広げるべきだ」と主張し執行部意見に強く反対、小沢は「長妻、安住、野田、福山の4人組!お前らいつも反対反対と、最後くらい言うことを聞け!」と怒った。当時、小沢は権勢並ぶものもない勢いで、それに刃向った“4人組”を頼もしく思え、「この連中は信用できるかもしれない」と思ったことを思い出したのだ。その4人が今や主流で、安住が財務大臣になったと思ったら、この発言である。もともと私も「財務大臣にしては軽くないか」と危惧はしていたが、これまでの数々の方針転換を見させられ、それでもまだ「やむおえなかった面もある」とみてきたのに、この国会発言に、民主党へのすべての期待は切れたような気がした。「1票投じたわたしがバカだった」というほかない。