安倍内閣の崩壊は、チーム安倍がバラバラだったから

官邸崩壊 安倍政権迷走の一年

官邸崩壊 安倍政権迷走の一年

安倍晋三首相が13日辞任表明した。杉隆著「官邸崩壊」を安倍首相辞任の1ヶ月前程前に読んだ。その内容は・・・
 安倍を心底尊敬する主席補佐官 井上義行と5人の補佐官(広報担当補佐官 世耕弘成、経済財政担当補佐官 根本匠教育再生担当補佐官 山本えり子、国家安全保障担当補佐官 小池百合子)、安倍にとって唯一の友人といっていい塩崎恭久 官房長官と3人の副長官。
一人一人は調整能力も政策能力も秀でており、内閣の目指す方向は、美しい日本、戦後政治の総決算、教育再生、官僚主導の終焉、誠に立派なテーマをかかげ、しかも国民の支持率は70%、輝かしいスタートダッシュで始まった安倍内閣であった。
チーム安倍のそれぞれが安倍への忠誠心をふりかざし、真の意味で安倍を助ける、たとえ自分が踏み石になっても安倍のためなら、という本当の側近はいなかった。実態は、それぞれが、自分のために手柄争いをして、互いに足を引っ張り合い、責任をなすりつけている。「こんな内閣はまもなく崩壊する」と見抜いていた。

後で、ああだこうだともっともらしく後講釈する評論家は多いが、将来こうなると正確に言い当てる人は誠に少ない。その中にあって、この本の意味するところは大きい。矢張り、組織を動かして成功に導くのは、能力よりも精神(性格)だということを、如実に物語っている。