中国・インドが今でも水不足の状態にあるのに、この上経済的に豊かになり、主として小麦や芋などの穀類を食してきた中国12億、インド10億の人々が、肉類を食べ始めたらどういうことになるのだろう

平成17年8月21日に放映されたNHKスペシャル「涸れはてる大地」について紹介します。

インドでは、2000万本の井戸が地下水を汲み上げ、生活用水10%、工業用水20%、農業用水70%の水を使って、これまで人口増大を支えて来たが、ここへきてインドの地下水の水位が急激に下がって井戸の水が枯渇し始めている。これまでインドは無理に汲み上げてきた結果、深刻な塩害にあっている。特に、農業用水はこの100年間で6倍に増えたが、今、この農業用水が非常に大きな問題にとなりつつある。

中国の全長5000kmの黄河はたびたび断流している。断流とは、川の水が上流でくみ上げられてしまうため下流では涸れてしまっている現象をいう。

米グランドキャニオンも断流を繰り返している。コロラド川の水は海に至る前にほぼ100%使われてしまっている。また、アメリカンザス州など8州のオガララ帯水層は日本の面積の1.2倍のも及び、豊富な地下水を数千年かけて貯めてきた。しかし今、一瞬ともいえる短い間に使い果たそうとしているのである。地下水の水位が昨年31メートルだったのに今年は34メートルにまで下がってしまっており、あと25年で全てなくなってしまうと予測されているが、どうにも打つ手がないない。というのも、とうもろこし(暑い時に成長、高い背となる)は小麦(寒い時に成長、低い背)の3倍の水を必要とするが、とうもろこしは面積当りの収入は小麦に比べ3倍にもなるから、皆が競ってとうもろこしの面積を拡大しているのだそうだ。

ところで、食パンの原料の小麦1kg生産するのに必要な水は2tであるのに対し、牛肉を1kg生産するのに必要や水は20t、小麦の10倍もの水が必要なのである。

日本は食糧の半分以上を輸入している。結果的に日本はそれだけ大量の水を輸入していることと同じと言える。

以上がNHKの放送の内容であるが、中国・インドが今でも水不足の状態にあるのに、この上経済的に豊かになり、主として小麦や芋などの穀類を食してきた中国12億、インド10億の人々が、肉類を食べ始めたらどういうことになるのだろう。アメリカは今でも一杯いっぱい。コロラド川やオガララ帯水層の例を見るまでもなく、今後は枯渇の方向に進むのは間違いないのだろう。その上、豊富な水を誇ってきた日本が、実は、膨大な水の輸入国であったという。日本の水は、世界の水は、と将来を思うとき、呆然とするのみである。特に、良質な水というものは、需要と供給のギャップが目に見えて広がって行くことだろう。

わが社は天然アルカリイオン水温泉水99』のメーカーとしてそんな水事業に携わっております。大切な資源としての水、いかに重要であるかが改めて再認識致しました。大切にして行きたいと思います。