気象まで二極化しているというのだから、何をかいわんやである。慈雨とかよいお湿りというようなおだやかなものが消えて、大雨・豪雨とか旱魃などという殺伐とした気候にならないよう願うばかりだ

茨城県つくば市気象研究所によると、大雨の日と全然降らない日の日数が増えているそうである。適度に雨の降るという日が減って、最近の日本では、益々勝ち組と負け組がはっきりして中間層が減っているといって問題になっているが、気象まで二極化しているというのだから、何をかいわんやである。慈雨とかよいお湿りというようなおだやかなものが消えて、大雨・豪雨とか旱魃などという殺伐とした気候にならないよう願うばかりだ。

 昨日は、やはりこれも大型の台風14号が接近中で、昨日は東京、中野区・練馬区・杉並区に記録的な豪雨があり、床上、床下浸水が続出し、一部住人は避難までした、というのだから悲惨である。

 アメリカでも、ハリケーンカトリーナ」が猛威を振るい、ルイジアナ州ニューオーリンズを中心に何と!11兆円もの被害推定が出る騒ぎである。それも、護岸工事の予算を数十億円ケチったために堤防が決壊して被害が甚大に拡がったものである。何でもイラクに派兵しているため、そちらに金が食われてしまい、予算を回す余裕がなかった、というのだからひどい話である。

  台風は、海水の温度が高いとそのエネルギーを取り込んでなかなか衰えないという。今度のハリケーンカトリーナ」にしても地球温暖化が大きく関連しているそうである。しかし、地球温暖化防止のための国際協約に参加してない大国は、アメリカと中国である。アメリカは、CO2削減をすると経済成長にさしさわりがある、という理屈で。

 そのアメリカ・ニューオーリンズでは、車もなくて避難できなかった貧しい多数の人たちが救助を待っている、略奪・発砲騒ぎがあちこちで起きている、と聞くに及び、「まだまだ日本はアメリカ程には貧富の差がない」と、日本のよさをしみじみ感じさせられた次第である。普段日本に住み日本のよさをさして感じずに暮らしており、ブーブー政府の対応のまずさに文句言っているくらいが幸福なのかも知れませんね。