辺野古移設は双方妥協するしかない

辺野古への基地移設では反対派の稲嶺現市長が勝った。にもかかわらず、政府は、その選挙直後に、代替施設設計の受注業者選定の入札を公告したという。政府の正面突破の姿勢が鮮明であると新聞が報じている。これは余りに、住民の意思を踏みにじっており、今後成田闘争のような抜き差しならないことに発展しないとも限らない。あの成田闘争はどれだけ国・国民に損害を与えたか計りしれない。
本来は自主防衛にしくはないが、国土の防衛は米軍に頼らざるを得ないのが実情である。その米軍との約束が余りに長く果たされずにいるから、ここは安倍政権にとっても引くに引かれない。一方の、住民の支持を得た稲嶺市長も引けるはずがない。
もし、ロシアと対峙するということになれば北海道が、朝鮮半島とは福岡や北陸が、その前面に立たざるを得ない。今は、中国である。地政学的に沖縄に負ってもらうほかないのである。それだけに、ほかの地方はできるだけのことをする。当たり前のことだ。

そこで、提案だ。昨年年末に提案したように、ジュゴンやサンゴの海の埋め立てでなく、陸上移設で折り合うほかないのではないだろうか。それと、離島や国境に住んでおられる方々は、国土保持という点で本当にありがたい存在だ。本土との交通費は8割引きにするくらいの接遇をすべきである。(どんな場合でも無料というのはロクなことはない)。そうすれば、東京や大阪の人も移住して、地方の活性化や過密の減少の即効薬になる。

間違っても、選挙直前に「賛成派が買ったら500億円出す」みたいな考え方では、絶対にものごとは解決しないということだ。我々は、離島や国境に住む方々に心から、ご苦労さん、ありがとうと謝すべきである。元々、尖閣には人が住んでいたのに、何で引き揚げさせてしまったのか。国の大失策が、今のいざこざを引き起こしている。