地震、もう全然、「科学者」を信用できない(その3)

やしきたかじんの「そこまで言って委員会」の辛坊副委員長の話。
奥尻島は、大水害の後、1人あたり2000万円の工費をかけて島じゅうを10数メートルの防波堤で固めた。人口減少し漁業をやる人もいなくなりジーちゃんバーちゃんと年金で暮らす人ばかり。高さ10数メートルの塀で囲まれているから観光事業も壊滅的で、結局莫大な借金だけが残った、という。

むべなるかな。30メートルの津波を恐れて日本中を防波堤で囲み100年1000年に一度のものをも阻止するというのは、自然を制圧するという傲慢な西洋姿勢にほかならない。せいぜい5M程度の今までのもの位にとどめおき、99%の津波は防ぐが、あとは神の思し召しのままにということしかできないのではないか。古人の教えの如く、これが自然と共に生きるということではないだろうか。こういう考え方が、日本独特の、もののあわれ、惻隠の情、虫の音に耳を傾ける、桜をめでるという美的感覚を育んできた。

30Mの津波はいつかは必ずやってくる。それなのに原発安全神話を信奉し、電源装置までも極々低い所に作ってしまった。それこそが人間の傲慢さそのものだ。原発のような絶対的に危険なものは津波から遠く離れた山の高いところにつくりくらいの自然に対する恐れはなかったのか。せめて寝るところくらいは中腹にしたいが、人間の経済活動は海岸端でやるしかない。私は職場も住処も海岸端だが1000年に1回のことを気にしたら、自動車などとても乗れないし列車でも絶対安心ではない時代、あとは、神の思し召しの召すままに・・・しか、人間の生きようがないと思っている。?