被災地救援は、政令で決めよ

世の中、東北関東大震災とそれに続く原発事故などで騒然としております。これまで、余り政治のことで差し出がましいことは書かないことにしておりますが、今朝の放送のみのもんた“朝ズバッ”をみて、我慢ができなくなりました。
南相馬市の市長さんの悲痛の叫びです。以下はその概略です。


南相馬市福島第一原発から約30kmにあり、退避地域に指定されたため、危険地域に指定されたようなもので、救援物資が入ってこない。宅配便の会社はドライバーに禁足令を出したらしく、境界の30km地点から中へ入れない。「ここまで荷物を受け取りに来い」という。ただでさえ忙しい市役所の職員が受け取りに行かなければならない。それに、常に放射線量を測っているが、濃度は0.0033ミリシーベルトだが、TVでは、3.3マイクロシーベルトとがなり立てるので、いかにも放射能汚染地域のような風評被害にあっている」という。
「一番ほしい物は?」というみのの問いに対して、「今や病院は機能マヒなので、一番欲しいのは、医薬品より、食品、水、灯油、ガソリンだ」ということであった。


私は以上のやりとりを聞いていて、政府に非常な疑問を感じた。

“マイクロ”レベルなら、殆ど無害で、人体に影響があるといえるのは“ミリ”らしい。ならば、数値の表現を「ミリ」になぜ統一しないのだろう。現に官房長官もミリとマイクロをとり違えて発表した。1000倍も違えて発表したのだから話にならない。ましてや一般の国民はゴチャゴチャになっている。TVはわざと0.0033を3.3と煽り立てているような気さえしてくるのだ。なぜマスコミ界からこのような声がでないのだろう?
新聞も新聞で、今日、放射線量が「屋内退避区域の浪江町では通常の6600倍」とあったから、ビックリして詳しく読んでみても、それが何マイクロまたはミリシーベルトか書いてない。ゼロを何倍してもゼロなのだから、通常の0.000いくらを何千倍しても意味がない。この手の報道が非常に目に付く。


大体、あの「計画停電」というのも、おかしいことだらけだ。停電などされたらたまったものではない。特に人口透析をしている人などは、命を絶たれたに等しい。弱いところにしわ寄せのないようにするのが政治だ。今や、この電気社会では、どんなことがあっても停電はしてはならない。発電量が足りないというなら、なぜ、TVを一晩中やっているのですか?こんな危急存亡の時なのだから、ラジオで我慢すべきでしょう。照明だって、全部普段の半分にする。ネオンが輝いていて一方では停電って、一体どういうこっちゃ。こういうことは決して強権発動ではない。非常事態なのだから、最後必要なら、冷暖房禁止にしてもやむおえない。日本人は我慢する。そして違反者は10倍20倍の罰金を科す。そのお金を被災者救援に使えばいい。それより何より、東電をはじめ一連の関係者は、救済のため給与の何割かを減額し、お詫びの気持ちを示さなければ、全ては始まらない。その上で電気代を10%UPとか或いは2倍とかにして救援金に充てる。政府が口先だけで「節約を!」と唱えても目に見える効果があるはずがない。本心から節約しようと思っているのだろうか。


救援金といえば、個人の寄付などと的外れなことをいってないで、高速道路は普段の3倍にも4倍にもすればいい。もちろん救援車などは無料だ。高速道路を割引してガソリンを使わせるなどというのは今やとんでもない事だ。そもそも民主党が「無料化はまずかった」と内心思っている節がないでもないから、中止する絶好のチャンスなのだ。そして、その財源を即、被災地に回すべきだ。そもそも、被災者はガソリンが無くて死ぬような思いをしているのだから、日本中、2000cc以上の車の使用を禁止にする。そんな大型車を持っている家庭なら、2台目の軽自動車かバイクくらいは持っている。違反者は何倍もの罰金を取ればいい。

それに我々のミネラルウォーターだって、おいしいとか健康によいと誇りをもっているがそれは豊かで落ち着いた世の中でのことであって、なくてはならない命を絶つものという点からいえば不要不急のものだ。事実スーパーの「温泉水99」のPOPには「ちょっと贅沢ですが・・・」と謳わせてもらっている。贅沢品を生産中止にするというのは、経営とか雇用に重大な影響があるので余りに極端すぎるが、こうしたものを政府が原価で買い上げて、被災地にドンドン送り込み、せいぜいひと時の心の慰めにしてもらったらどうだろ。会社だって、意義あることなのだから、一銭の利益がなくても協力する。いや、せざるを得ないように政令で決めればいいのだ。政令で決めない限り、個々の行為でこのようなことは絶対できない。なぜなら、民間は、常に熾烈な競争をしており、自分のところだけ甘いことはできないのだ。だから法律で決めるのである。
個人の善意でどうにかなるようなものではなく桁違いの大災害なのだ。日本の国民は、納得さえすれば血の出るような救援金も辞さない。そういう高等な国民なのだ。
法律で大きな金を集めて迅速な地域経済の復興に役立てなければ、国はますます小さくなって行く。これは国しかできないんだから。


以上は政権党に対するものだが、野党も、たった5万円の政治献金で、天下がひっくり返ったような大騒ぎをするんじゃなくて、このようなことを声を大にして叫んで欲しいのだ。政治家さんたちが余りにも自分のことしか考えないように思える。自責の念が根底にあるから、国民に向かって厳しいはことを言えない、蛮勇を振るえないから何にもできない。今こそ、政冶家の存在意義が問われている。