疲れるか疲れないか、それがプロと素人の差だ

(社内会議の議事録より) 
私は最近色々な付き合いが重なって6日のうち5日、ゴルフをしました。めったにあることではありませんが、普通の人は1日ゴルフをするだけで疲れると言います。ここまで連続してゴルフをしたにもかかわらず私は余り疲れが残っていません。その証拠に最終日の5日目には今年最高のスコアを出すことができたくらいなのです。大変な自信になりました。
そこで、疲れるということは何かと考えてみました。

プロゴルファーはシーズン中、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地を転戦しながら木曜から日曜まで本戦をこなす。しかし本当にしんどいのは、試合のない日の練習だそうです。試合がないからといって遊んでいるような人は即脱落です。私のごときが5日間ゴルフをして疲れなかったからとプロのように上手になっていないのはなぜかといえば。プロゴルファーは1年中ゴルフ漬けなのです。「5日ではなく365日!」ゴルフをやっている訳です。これがプロと素人の違いなのです。プロは疲れたなどとは言っていられないし、プロとして鍛錬されていくにしたがって疲れは感じなくなります。

SOCのみなさんの仕事でも全く同じことが言えます。展示会では一日中営業スタッフは立ちっぱなしで接客します。あんな真似は私はとてもできません。本社スタッフは朝から晩までパソコンを打ち込んだり電話を取ったりしております。また工場のみなさんは製造という重労働をしており私はいつもご苦労さんと思ってみております。5日間ゴルフをして疲れないといっている私が、ほんの少しでも、展示会で立ったり製造を手伝ったりすれば、すぐに疲れて1週間もおかしくなってしまうことでしょう。事実、パソコンを半日も打てば、私はすごく疲れるのです。
私は5日はゴルフができても1年中はできません。これが、素人とプロの違いなのです。製造ラインに従事したりしても疲れが残らない、しかも1年中続けられるというのは、プロゴルファーの皆さんがプロとしての身についているのと一緒ではないでしょうか。それでも、そのプロが1年中戦って、20,000人中の上から60番目にシードされて-----これって大変なことですよネ------それでも殆どお金は手元に残らないそうです。お金を稼ぐということは、大変なことですね。


 以前も話したことがありますが、社長が果たすべき最大の義務は、「会社を長生きさせること」です。正しく物事を判断するためには「健康」でなければいけません。不健康であったり疲れているようであれば、当然的確な判断もできませ。
 
 ですから、私は健康のために最低週1回はゴルフをしようと努めています。元々体を動かすより書斎派で家の中であれこれする方が好きだから、つい体の鍛錬が疎かになってしまい勝ちです。それを鼓舞して、体を鍛えねばならないと自分に課しています。若い皆さんに実感しろと言うのは無理かもしれないが、70ともなれば、余程の強い意思でそれを続けなければ体力は温存できません。
 5日続けてゴルフしても私が疲れないのはそのような社長としての使命感がなせる業なのかもしれません。皆さんがパソコン作業や製造ラインに長時間従事しても疲れないのは、自分で意識しているかしていないかは別として、「やらねばならぬ」という使命感があるからでしょう。その使命感がプロとして通用する体に鍛えているのではないでしょうか。