御神体が「水」という神社にお参りしました


毎年の恒例「街道を歩く会」に、高校時代の同窓生20名と今年も参加しました。今年は、長野県上田市の南西に広がる数キロ四方の盆地の「塩田平」。たくさんの神社仏閣など、国宝や重要文化財がたくさん集まっています。中世の文化財が、これほどかたまって残されているところは珍しいそうです。中でも私が最も興味を持ったのが、塩田平で一番深い森につつまれた塩野神社です。そもそも神社の御神体というものは、普通、鏡とか玉とかが多く、これを一番奥の高いところに安置して拝んでいる訳ですが、塩野神社の御神体は、何と!!「水」だそうです。 
 


以下は「塩田平とその周辺」(上田市塩田地区学校職員会編)より
                    
 「水」こそ、稲を生んでくれる最もありがたいもの、という古代の信仰の対象は、稲を育ててくれるのは「水」であり、その「水」を出してくれる「山」でもありました。だからわが国で一ばん古い神社といわれる大和(奈良県)の三輪神社や、信濃諏訪神社御神体は「山」で、拝殿から直接「山」を拝むようになっています。独鈷山(とっこざん)から湧き出した塩野川の清らかな水。昔から、塩田平をうるおしてきたこの水は、そのまま信仰の対象とされてきました。塩田平の土産神として、今も昔も大切にされています。
 
今から約千百年前の873年(貞観15年)、「信濃の国、塩野神社に正六位上という位がおくられた」という記事が「日本三代実録」という書物にのっています。それから五十年ほどしてできた有名な「延喜式」という書物に「塩野神社」としてのせられています。これらのことは、塩野神社が、大昔からいかに重要な神社としてあつかわれてきたかを物語っているわけで、これほど昔から有名な神社ですので、後世の名のある武将たちもこの神社をとても大切にあがめました。武田信玄真田昌幸や信行たちも武運長久を祈ったそうです。

 
 私も心を込めて「水、永遠なれ」「商売繁盛」と祈りました。ご利益あるかな?