ビッグよりビューティフルな会社にしたい

2月26日火曜ミーティングの議事録より

〜略〜 今のSOCは、皆が何とか喰っていける会社になった。翻って、上場している大企業の場合には株主利益の最大化が命題となる。どんなに莫大な利益を生み出していようとも、次は国内でトップに、それが実現したら今度は世界でトップにと、その目的は貪欲に際限なく拡大していく。
 つまり、大企業は「ビッグ」な会社を目指さざるを得ない宿命なのである。関係しているまわりのものすべてから収奪するというのが本性であり、それをしないと、競合上において「収奪して高利益を上げているビッグ」に負けてしまう。私は、SOCをそうした「ビッグ」にしようとは思わない所以である。「ビッグ」よりも「ビューティフル」な会社にしたい。従業員の皆さんが現状に不満をもたず、また将来にも不安を抱かず、健康さえよければ70歳くらいまでは働ける、「ワイワイがやがや」と議論し合って会社の質を高めていく、そんな会社を目指したい。

 社員の皆さんの給与を改善していくことは前回も触れた。ただ、忘れてほしくないのは、仕事をするのは何も給与のためだけではないということである。人は1日8時間、最低週5日は職場で過ごすことになる。後述する『(3)「働く」ことの意味』に詳しく述べるが、人生の多くを過ごす職場だからこそ、仕事が楽しく、働き甲斐のある場でなければならない。

 今の世の中は贅沢しなければ何とか喰っていける時代なのである。車を持っていないと不自由することも多いが、高級車でなくても軽自動車で十分間に合うし、「食通」の顔をして高級料理を食べなくても地産地消の手料理こそおいしい。つまり10倍の値段がする贅沢で華美な生活よりも、「足る」を知った相応の生活こそが心の平安を得られる。〜略〜