企業にとって品質こそ命なのに、このところ不祥事の連続だ

 ミートホープが世間をお騒がわせしていると思っていたら、今度はマルハ子会社が賞味期限切れのマグロを使用していたらしい。私たちメーカーにとって品質こそ「命」である。利益も大切だが命のほうがより大切なのは言うまでもない。それなのに何故安易に利益確保のために品質の毀損したものを売るのか、本当に理解に苦しむ。

昨年はガス湯沸かし機でパロマ製が大問題になった。
また、トヨタは、今後さらに海外での販売台数を増やすことで、現在の世界シェア10%を2010年までに15%まで伸ばすことを目指すと発表した。その際、「シェアが1.5倍になったからといって、現在の利益1兆円に対して、1.5兆円に伸びてもダメだ。さらなる効率化を図り、シェア15%になった際には利益2兆円を目指す」(天野常務)との目標を示した。世界最高の品質でこれまで伸ばしてきたが、トヨタはリコール問題で担当役員が刑事事件を起こしたように、もし品質に陰りが出たら利益2兆円などは絵空事になる。
いい見本がGMである。1960年頃アメリカの生産台数は800万台にもなっていたのに対し日本はわずか50万台にも達していなかった。GMはダントツの強さだったのだ。それが今や、債権がジャンククボンド並になってしまった。これは一つは退職者OBに対する余りにも大き過ぎる年金の支給であるが、何と言っても品質の低下によるところが大きいと思う。現に売上シェアが最高時の70%が最近は25%になっていることからも明らかである。

メーカーには大切なことがいくつもある。生産量、リードタイム、営業力、ユーザーへの対応、価格、デザイン、知名度等々上げたらきりがないほどだが、何と言ってもメーカーにとって最も大切なものは「品質」であることを再認識させられている日々が続いている。

温泉水99は相当の費用をかけて品質の保全を図っている。それこそ、企業が長生きして99ファンのご期待にお応えできる最大のことと思っている