出処進退を考える。片山鳥取県知事、三選目を辞退

 このところ出処進退について考えている。本日の朝刊。片山・鳥取県知事が三選目になる次回の知事選を辞退するという。その弁「多選になると職員は知事の意向ばかりを優先する」と。その通りです!!

 浅野史郎宮城県知事、北川正恭三重県知事、増田寛也岩手県知事など、多選をさけて自ら退いた方々は、精神も立派だが、立派な実績も残してきた。このような方々にこそ、引き続いて行政を担ってもらいたいのだが、権力の座に何年も居つづけると、周りの人が、おもねるようになっていまい、結果的にとんでもないことをしでかしてしまうことがよくある。
 
 この四人の方々のような立派なお考えもなく、多選を重ねてきた何人もの知事さんが起訴されたり、詰め腹を切らされたりしている。
 
 最近はこのような引き際のよい、潔い人は全くの少数派で、周りが「やめろ。やめろ」の大合唱でも、絶対やめない人がいる。

 戦国時代、細川忠興の妻細川ガラシャ石田三成は、関ヶ原の戦いを目前 に、諸大名の側室を人質に取ろうとした。ガラシャは、自害を禁じているキリシタンの教えとの間で「どうあるべきか」葛藤したが、三成の使者が来ると、侍女たちは共に死にたいと願ったがゆるさず、自分ひとり自害した。家臣らはガラシャの遺骸を絹衣で覆い、火薬をまいて 全員自害し、細川邸は火の海と化したが、この結末をみて三成は人質作戦を諦めたのである。

 彼女の辞世の句は、有名である。

「散りぬべき時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ」