ある医師は、よい塩を適当に食べることが健康によいという
減塩の恐怖 中嶋孝司著。心ある医師は、むしろよい塩を適当に食べることこそが健康の大切な条件であるとさえ述べている。逆に減塩は、健康を滅す敵だと断言する医師もいる。あるいは、増塩によって病気が治ったという人もいる。
大変まじめで示唆に富んだ本に会ったので紹介します。
減塩の恐怖 中嶋孝司著(蝸牛社)より。
- 作者: 中嶋孝司
- 出版社/メーカー: 蝸牛新社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
私たちのまわりを「減塩」という言葉が我がもの顔に飛びかっている。今や減塩は、日本における健康の常識になってしまっているのである。
しかし、心ある医師は、むしろよい塩を適当に食べることこそが健康の大切な条件であるとさえ述べている。逆に減塩は、健康を滅す敵だと断言する医師もいる。あるいは、増塩のよって病気が治ったという人もいる。
ただここではっきり断っておかなければならないのは、良い塩を増塩することであって、現在、街に氾濫している「塩化ナトリウム」の純度の高い化学塩・悪い塩を大いに食べよということではない。
我々の人体は、その半分以上が水分で成り立っていると言われている。もちろんこの水分というのは、ただの水ということではなく、細胞内に含まれるものや、血管やリンパ管などの管内に存在している体液を総称して水分と呼んでいるわけである。この体液は、細胞内の体液と細胞外の体液とで異なっている。細胞外液というのは血球以外の血液成分、リンパ液、組織管液などが含まれており、これは血球や栄養成分、代謝老廃物の媒体として働きをしている。その他、それらのイオン組成PH(ペーハー)、浸透圧などの物理化学的症状をコントロールすることによって、人体の機能を向上させているわけだ。こういった体液をつくりあげる要素として水分と塩分が重要な働きをしている。
病気をしたり、怪我などで出欠多量になった場合などに、食塩注射を行うことはよく知られているところである。この塩の働きによって体内の毒性分質を排泄させたり、体液の成分のバランスを元に戻すために行われるものである。
以上長々と引用させていただきましたが、いかに自然塩が大切なものかお分かりいただけるでしょう。詳しくは、この本はまだ出版社に在庫があるようですから、注文されたらいいでしょう。
糖尿病からの生還―1日25グラムの塩が、僕の命を救ってくれた! (新風舎文庫)
- 作者: 阿部進
- 出版社/メーカー: 新風舎
- 発売日: 2004/02/01
- メディア: 文庫
- クリック: 15回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
人間の体は塩と水で支えられている。地球上の全ての生物の先祖は、数十億年前水の中に住んでいた。海水の中で生活していた生物は、水と塩、そしてプランクトンによって生命を育ててきた。その基本は塩と水だ。塩だけを多く摂れば体に害を及ぼすが、体の中に長くとどまることができるためには塩が必要だ。・・・・要するに、水、塩、食べ物の一体供給こそが、毒素の速やかな排泄につながるというわけで、塩と水のバランスの大切さをM先生は安部氏に対して強調している。塩がないと水をいくら飲んでも、さっと対外に放出してしまう。おしっこが多いのは塩不足によるものだ。
というのである。私も何十年も前に安部さんのこの本を読ませていただいて、今でも大切な蔵書の一つにしている。 熱中症を避けるために水をドンドン飲むことはいいことだが、塩分の補給なしにただ水だけ飲めばいいというのではない。それでは、体内の塩分濃度が益々低くなってしまうからだ。また、水が長く体内にとどまることの重要性を説いているが、これは実に大事なところ。