先週アマゾンへ行ってきた。流域面積は日本の10倍にも及ぶという。

 
 世界一の流量を誇るそのアマゾン川が昨年記録的な大渇水に見舞われて、幅10km近くもある大河が干上がったり、水位が5〜10mも下がり大量の魚の死んだという。 


 先日のNHKスペシャルは、IPPC(気候変動に関する政府間パネル、2000人を超える科学者のネットワーク)の前議長ロバート・ワトソン博士は、5120台の大型コンピュータを駆使し100年後の地球を予見したところ、アマゾンは砂漠化するというのである。現在の大アマゾンは、世界中から排出されるCO2(二酸化炭素)の8年間分を吸収しているが、これが砂漠化すれば、その全てのCO2を吐き出してしまい、より一層地球温暖化に拍車がかかり、それがまた乾燥化を促がすという悪循環に陥っていまうことになる。


 昨年アメリカ史上最大の15兆円もの被害をもたらしたハリケーン カトリーヌが発生した時は海水温が約1度上昇していたという研究も発表されている。また、気温が上昇すると、生態系バランスが崩れ、マラリヤコレラデング熱などが拡がりだすなど、思いもかけない危険にさらされることにもなり、水不足、海水の上昇による住宅地の撤退など、環境難民が発生し、また新たな地域紛争を勃発させることともなる。


 たびたびこのブログでも指摘しているが、未だに京都議定書に署名していないアメリカでも、たとえば、アラスカは永久凍土が溶け出し海岸端の住居が崩れだし、村全体がどこかに移転しなければならないが、どこえ行くにも既住民との軋轢があり簡単ではないというし、中央アメリカの大プレーリーが既に渇水の兆候が現れているようである。世界のリーダーとしてアメリカの責任は重い。