人類は自然を克服してきた。その功績は認めるがもう限界ではないのか

昨年アメリカのフロリダにハリケーン「ウィルマ」が大きな被害をもたらした。このウィルマは882ヘクトパスカルという観測史上最低を記録した。先の「カトリーナ」といい、その大きささが尋常でない。そのうえ、ハリケーンが発生し過ぎてアルファベットでは名前が尽きてしまい、ついにはギリシャ文字で「アルファ」と名づけたハリケーンまで登場した。この原因は地球温暖化によるらしい。

 
 鳥インフルエンザなどというちょっと前には聞いたこともない変な名前の病気が拡大して、ヨーロッパもアジアも大騒ぎである。ルーマニア、トルコ、ギリシャクロアチア、ロシアからイギリスにまで広がったようである。無論アジアでもベトナム、タイ、インドネシアカンボジアなどに死者が出ている。何しろ世界保健機構(WHO)が「500万人から1億5000万人が死ぬ可能性がある」と警告しているというのだから、なまじっかな数字ではない。


 HIV、エボラ熱、西ナイル熱など、それまで人類が全く未知だったものが、次々と現れて来る。これは、一つには、熱帯雨林の奥深くに潜んでいたウィルスに人間が踏み込んで接触したからだとか、地球が段々暖かくなり眠っていたウィルスが目を覚ましたとか、色々な説があるようであるが、地球が温暖化してロクなことはない。日本海の巨大クラゲも海水温が上がっているせいである。命の源の海が汚れたら生き物全部がオシマイだ。


 中越地震から1年経ったが、あの大きな被害も、もしかして、人間が、無理をして道路を作ったり、トンネルを掘ったり、崖を作ったり開墾したりしたせいかも知れない。。自然のしっぺ返しを受けているのだ。出来るだけ自然のままに生きるようにしなければならない時がきているような気がする。天然のものを食べ自然に生きるということを、今こそ真剣に考えなければならないと思う。

 

 特に世界で最大の石油の消費国であるアメリカにこそ望みたい。CO2を削減すると経済成長にさしさわりがあるなどといって、中国とともに京都議定書に反対しているが、それで経済成長が止まって世界的な不況になっても、耐え忍ばなければならないのではないのではないか。もうそこまで事態が悪化しているのである。こうしたことでリーダーになってもらいたいと切に思うものである。