高校野球、補欠選手の快挙

今、甲子園球場高校野球で大賑わいである。8.11の日経新聞に、小さな記事が載った。


作新学院(栃木)に17対5で負けた桜井(奈良)が、代打や守備で途中出場した5人の選手の内、何と!4人が安打を打ったというのだ。面白い現象だと印象に残った。
というのも、ずっと以前だが、プロ野球で1軍になれなかった人から「結構監督の依怙贔屓や何かがあって、実力がある選手が1軍に入るとは限らない」と聞いたことがある。
我々素人は、プロ野球ほど公平なものはないと思いがちだ。打者は○割○厘○毛、ホームラン○本、投手なら○勝○敗とはっきり数字に出るからだ。しかし、考えてみればそれ以前に、監督との関係で、うまが合うかどうか、依怙贔屓はないか、人を見る目があるか、等々いくらでもあるし、たまたまその打席に立った時の運不運もあるだろうし、他の選手との関係も大きく左右されるだろう。

数字にはっきり出るスポーツにしてそうだから、我々会社という組織に生きる者は、余程注意して人の評価をしなければならないと、強く印象に残った訳である。

もっとも、桜井高校の監督さんの場合は、8回までに大差がついてしまい、補欠の選手のこれまでの努力をねぎらうという面が強かったに違いない。そういう温情の監督さんが、阿古贔屓や馬が合うかどうかで決めているはずがない。はしたない下種の勘繰りはやめにしたい。
監督さんの采配に心より喝さいを送って補欠選手の快挙を喜びたい。