賞味期限と消費期限の違いとはっきり知って、食料をムダにしない

今の日本人は昔と違って、余りに清潔感や安全性に異常なほど執着する傾向があり、それが食品廃棄問題などの根底にあると考えられる。昔はご飯粒一つでも大切にしたものだ。それにもかかわらず、今の風潮は・・・と、大いに憂えていたが、最近の新聞で、今の日本人もそれ程でもないゾ、と思うえるような記事が連続して出た。


一つは「食品を選ぶ上で安全性を優先する消費者の割合が大幅に減っている。その一方で、安さを重視するようになっている」という。大いに結構である。もう一つは、
賞味期限や消費期限が過ぎてしまっても、すぐ捨てるのではなく「食品の状態をみて判断する」が7割にも達し、賞味期限では「気にせず食べる」は26.2%になる」そうである。


ここで改めて、「賞味期限と消費期限の違い」を明確にしておきたい。
 「賞味期限切れの商品」はその期限を過ぎたからといって、すぐに、食中毒になったりお腹を壊すということではないのです。賞味期限というのは、あくまで「おいしく食べれる期限」だからです。従って、店頭などで、値引き販売しても法律違反にはなりません。一般的にメーカーは、この期間を短めに設定しているので、少しばかり過ぎているからといって、衛生上はおろか、味も落ちるということはありません。大事なことは「自分で食べてみる」ことです。
 一方、「消費期限切れの商品」は、この期限をすぎれば、お腹をこわしたり食中毒になったりする可能性が出てきます。消費期限を過ぎた食品は食べてはいけません。従って、販売することは禁じられているのです。

両者とも、適正な方法で保存した場合、という前提条件がありますが、むやみに、お店の棚の奥から引っ張り出したり、賞味期限が一日過ぎたからとポイッと捨ててしまうのは、全く意味のないことです。またお店側でも、賞味期限切れまで十分時間があるのに、廃棄したり返品したりするのは,
世界の食料事情からみても大変に大きな問題で、法的な規制も必要と思います。最近では、コンビニでの消費期限切れ弁当の廃棄が問題になりましたが、食糧自給率40%という現実を踏まえ国民全体で大いに熟慮しなければならないことだと思っています。