毎年真夏の南の夜空低く赤色の不気味な色で輝くさそり座のアンタレス

 夏の宵の南天で、天の川が一番太くなっている辺りの右端、美しいS字型のカーブを描くさそり座のちょうど心臓部に位置しています。

 そのアンタレスの明るさは太陽の1万倍にもなるため、600光年も離れているのに、明るい1等星として輝いています。600光年というのは想像もつきませんが、何しろ太陽と地球は光速で8.3分だそうですから、おぼろげでも想像がつくでしょうか。8.3分対600年、余りの違いですから、到底想像もつきませんよネ。

 そのうえ、驚くのはその大きさです。何と!太陽の600倍(太陽は地球の100倍)にもなりこれを太陽系に置き換えたとすると、地球の外側を回る火星の軌道よりもっと広いというのですからもう想像を超えた大変なものです。アンタレスに比して太陽の大きさはケシ粒のようですね。

 ちなみに、地球と太陽の大きさですが、地球の大きさをを仮に鉛筆の芯ほどの1mmとすると100m先に10cm程の太陽があり、これをアンタレスまで想像を延ばすと、380万キロ先に60mの大きさで浮かんでいるということになります。(何だか余計に判りにくくなりましたが、地球の大きさがわずか1mmとしてもアンタレスは月の10倍も先にあるということになります)。私の計算に間違いがなければいいのですが・・・

 アンタレスと地球の大きさの違い!多少でも実感できたでしょうか。これでも到底実感はできないでしょうが、不思議なことには、このような卑近な例で判りやすく解説してくれる本に出会ったことはありません。それはともかく、この貴重な小さな星を大切に大切に守って行かなければなりません。
 
 お金が全てという価値観の世の中で、余程のひま人と思われてしまうかも知れませんが、今日の日曜日、広大な宇宙に思いを馳せてしまいました。