奥田トヨタ自動車会長「GM支援のため米国市場で値上げを示唆」

奥田碩日本経団連会長(トヨタ自動車会長)は25日の記者会見で、「自動車世界最大手の米ゼネラル・モーターズ(GM)の今年1〜3月期決算が大幅な赤字に転落したことに関連して、米自動車業界支援のため、トヨタが米国市場で値上げする可能性を示した」という新聞記事を読み、そこまでGMの成績が落ちているのかとビックリしていたら、昨日の新聞では、何と!「スタンダードアンドプアーズ社がGMとフォードの長期債をジャンク債に格付けし、その上なお一段の格下げもあり得る」とのこと。

 昔のトヨタGMを知っている者にとっては、将に隔世の感!「大成功する」、「大会社とは」、「他社を圧倒する強さ」などということは、どういうことかと、つい考えさせられてしまいました。実は一ヶ月程前の会議で、「わが社は、大発展するということはどうしても危険を伴う。これまで支えてくれたお客様とか従業員にとっては、むしろ、長生きする、安定する、という方がいいのではないか」と話したばかり。

 理想の姿といえば、例えば月刊誌。「鉄道ファン」「岳人」「アサヒフォト」などは、何十年間にもわたって失礼ながらそれ程部数を伸ばしているわけではないかも知れませんが、固定的なファンに支えられ減らしてもいないのではないか。そのため廃刊とかにはならずに、昔からのファンにズッと楽しんでいただいているというのは本当に立派なことではないでしょうか。それに比べて例えばダイエーカネボウはかっては日本一にもなった超優良企業だったのに、今は見る影もありません。急拡大の裏にムリがあったのではないでしょうか。日本一世界一になるのには大変な努力をされており、その分キャパシティもスケールも大きいということでしょう。しかしそのためにはどうしてもある種のムリをしなければならないというのも事実でしょう。

 わが社は、マラソンのようにいっぱいいっぱいに走るのではなく、一歩々々歩いて、それも有酸素運動となるよう多少は速歩で進んで行きたい、今までの『温泉水99』のお客様を大切にして地味に着実にやって行こうと思います。