中国上海へ行ってきました。先ず第一の印象は、“ものすごい発展”

発展というよりむしろ沸き立っているという感じで、資産バブルで株式や土地が暴騰、建築ブームは北京オリンピックは終わりましたが、来年は上海万博を迎えるということで町中いたるところで工事が行われており、共産党一党独裁で有無を言わさ強制立ち退きだからできることなのでしょう。
それに目に付くのは、一等地のマンションが何億、何十億という一方、道路一つ隔てた一般市民の家は貧民街と見まがうばかり。その上、沿海部と内陸部では極端な経済格差。年間数万円で暮らす農民が大勢居り、汚職や賄賂を抜きには何もコトが進まない、国有企業の職員が自分の個人的な買い物まで国費で買い飲食業界の2割は公金消費だそうです。
様々な問題を抱え込んでおりますが、中でも最大の問題は環境汚染。食品の汚染はご存知のとおり残留農薬食品添加物、重金属の含有。それに砂漠化、酸性雨と黄砂、水の汚染、揚子江に続く2番目の大河の黄河は、途中で工業用水や生活用水を汲み上げるものだから海まで届かないうちに途中でなくなってしまうというのだからひどいものです。実際どの川も、清流どころか全て茶色に濁っており最早限界に近いと思われました。古代文明は森林破壊が原因で滅びた。それほど環境問題は重いのです。中国はこれを克服できるのでしょうか。
 中国品が非常に安く世界の生産センターとして価格競争力を保っているのも、こうしたことにお金を払わず低コストで生産できるからだ。これらの環境汚染を取り除くことが果たして可能なのか、できるとしてもこれから膨大な費用がかかることは間違いない。
 
 それにしても、この活況はすごい。溢れるばかりの人人人!バス、自動車、バイク、自転車、歩行者が争って先を急ぐ、その様は盛観でさえあります。

 振り返って日本の現況をみるとき、余計に“停滞”を感じました。この20年間、輸出やそれに関わる大企業は好況であったというが、個人の給与は下がってしまい、一人当たりのGDPが世界第2位であったものが、今や20何位というのだから情けない話だ。既に自民党や官僚はこの国をどちらに導いて行こうかという方向性を見失っているのだ。それに対して一党独裁の中国は目標に向かってまっしぐらですから、経済の上昇率に差がつくはずですよね。新しく政権を握る民主党が力があるかどうかなどと悠長なことは言ってられない。その間に世界はどんどん進んでいるのだ。国民がいったん選んだからには、一致団結してみんなで支えるほかない。


このお店には江沢民クリントン、小泉元首相も来られたそうですが、帰国しての塩シャケの方がおいしかった。隣は中国人のガイドさんで一生懸命働いていました。何より「明るい」のが、好印象でした。来年は日本に新妻と来られるそうで、「その時は是非鹿児島にも寄ってくれ、この写真はブログにきっと出すので見てくれ」と言って別れました。