何よりディスクローズこそ必要だ

 武漢新型コロナウイルスの不安が拡がっている。最初、強烈に不審に思ったのは、既に日本では15日、タイでは17日に感染者が発見されているにもかかわらず、中国では武漢以外はいないという発表だった。

 いつものことだが、都合の悪いことは徹底的に報道管制をして抑え込んだために拡散してしまい、にっちもさっちも行かなくなってようやく、人から人への感染を認めるなどの発表に至ったようだ。SARSの時と同じ過ちが繰り返されている。

 死者40人を出した2011年中国高速鉄道事故ではその車両を畑の中に埋めてしまうような国だから、ディスクローズも何もあったものじゃない。

 日本の企業でも、まずいことを隠して、結果として企業の存亡にかかわる大問題になった例が数多くある。政府でも無論のことだが、できる限りディスクローズするという姿勢が、大問題を未然に防ぐことになると肝に固く銘じる必要があるのではないだろうか。